夢を追いかけるあなたへ

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S青年は夢を追いかける元気溢れる青年だ。
ある日のこと、S青年はひどく落ち込んでいた。青年は元気をもらおうと人生の師であり、夢を追いかける仲間でもあるWの元を訪れた。

「どうしたんだS、元気ないな?」

Wがそう尋ねると、Sはうつむきながら弱い口調で語り出した。

「先日、中学の時の同窓会があったのです。皆、元気にしているかな?そう思って、僕も会に参加してきました。
懐かしい顔ぶれですごく楽しかったです。それで、話していくうちにだんだんと仕事の話になりました。僕は夢を追いかけてることを言いました。そしたら、同級生から馬鹿にされちゃいまして・・・。

「まだ夢を追いかけてるの?」
「夢なんて叶わないだろう。どうせ無理なんだからやめておけよ。」
「それ稼げんのかよ?」

その言葉をかけられた時、僕何も言えなくて。僕のやってることって間違ってるのかな?

そう思ったら、泣けてきて。元気も無くなっちゃって。

夢、あきらめた方が良いんですかね?」

すると、Wは静かに優しい口調で語り出した。

「昔、あるところに1人の農夫がいた。農夫が住む村はとても貧しく小さかった。

村の住民はみな外へ働きに行き、稼ぎを得ていた。彼らの楽しみといえば、仕事帰りに村にある小さな酒場で一杯やることが唯一の楽しみだった。彼らは日々その生活に慣れ親しみ、酒に明け暮れていた。しかし、その農夫だけは違った。

農夫には夢があった。

「村からとれる作物で、村を豊かに大きくする」

それは、はたからするとあまりにも無謀な夢であった。作物が十分に育つ状態でもなかったからだ。

農夫は日々、努力を重ねた。
しかし、一向に成果は上がらなかった。

それを見かねた住民が声をかけた。

「おい、そんなことはやめてこっち来いよ。こっちはいいぞ~。たんまり稼げるし、稼いだ金で酒だって浴びることができるんだからな。いつまでも夢なんて見てないで、楽しもうぜ~。そんなものつまらないだろう?」

農夫はその話に一切耳を貸さず、黙々と努力し続けた。

正直、農夫にも遊びたい気持ちはあった。
たまには酒でも飲みたいと思う日もあった。

しかし、それでも農夫は24時間努力を重ね続けた。

その後もたびたび村の住人から誘いがあったが、農夫はすべて断った。
農夫は住民が遊んでいる間も、ずっと努力と研究を重ね続けた。

そして、3年後。

農夫の作る作物に次第に変化が出始めた。そのひたむきな姿勢に胸を打たれた、わずかな住民は農夫を応援し始めた。
一方、酒に明け暮れる住民は少しずつ減っていった。

それから10年後。

まだ農夫は毎日努力を重ね続けていた。そして、遂に農夫はその何百、何千と積み重ねた努力の末、新種の作物を作り上げることに成功した。この新種の作物は村に大いなる貢献をもたらし、村の繁栄に大きく役立った。

その頃、村の住民もみな、農夫の手伝いをするようになっていた。住民たちは農夫の負担を和らげようと独自で努力をするようになった。

しかし、努力などしたくない住民はまだ酒に明け暮れていた。とうとう住民はひとりぼっちになってしまった。

そこで住民はようやく自分1人だけが10年前から何も進歩していないことに気がついた」

話し終えるとWは静かに質問してきた。

「君はこの話を聞いてどう思った?農夫と住民とどちらを応援したくなったかな?」

するとSは「もちろん、農夫の方です!」と即答した。

Wは真剣な眼差しで答えた。

「君はその農夫なんだよ。君は周りのみんなが遊びに明け暮れている間もただひたすらに24時間努力し続けているだろう?

きっと、遊びたい気持ちや諦めたい気持ち、やる気をなくす日々や劣等感に落ち込む日々。様々な感情があったはずだ。
それでも、どんな時でも努力をし続けてきたのではないかい?いいかい?夢を追いかけている人というのは、それだけ多くの時間を努力に費やしている人なんだよ。

わからないこと、うまくいかないこと。そういう時には独自で調べて、研究を重ねてきただろう?24時間、夢のために努力し続ける人のことは馬鹿になんてしてはならないんだ。むしろ、他の人よりも努力していることを誇りに思っていいんだよ。

だからS、同窓会で馬鹿にされたことなんて気にするな。君はすごい努力をしているんだ。夢を追いかけていることを誇りに持て」

Sは今にも溢れそうな涙顔で大きくうなづいた。
そして、Sの表情は次第に明るくなり、また元気を取り戻していった。

本日の教訓

■夢を追いかけることを誇りに思おう。

あなたは他の人が遊んでいる間も、ただひたむきに努力を重ねてきた。そんなあなたを誰も笑うことや馬鹿にすることなどできない。努力もせず、夢も追いかけたことのない人からの意見は一切無視しよう。

夢を追いかけるあなたは最高にカッコいい。
夢は努力の証なのだ。

そんな自分に誇りに持とう。

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