『限界だと思った時から、思考の枠を全て取っ払って本質に近づく』
「もう限界だ。もう何をやっても今度こそ勝てない」
夢幻は悔しい想いでいっぱいになり、その場にうなだれた。
先日から熱心にやり続けている対人戦バトルもついに限界が見えてきたのだ。
これまで夢幻はキャンセル技のタイミングをずらす、全体攻撃だけに頼らず、適材適所な攻撃を仕掛ける。
といった、様々な戦略を使って少しずつ勝ち星を挙げていた。
しかし、ここにきてついに限界が見えてしまったのだ。
「もう何やっても勝てない。。。やれることはすべてやった」
今度こそなす術のなくなった夢幻は絶望感に打ちひしがれていた。
「あんなに多くのことを試してきたのに。敵を1発で倒せるようパワーに特化して育ててきたのに」
その時、ふとあることに気がついた。
対戦相手に手も足も出ずにやられてしまう時は決まって、相手に全て先手を取られていた時だった。
夢幻は自分の戦略を心底気に入っていた。
やっとの思いで苦労を重ね、パワー特化のデッキを作り上げることに成功していた。
夢幻はこのデッキに思い入れがあり、愛着を持っていた。
ところが、いくら相手を一撃で倒せる強さがあったとしても、こちらの攻撃より前に相手に攻撃されてしまうため、力の強さは何の役にも立たなかった。それよりも役に立っていたのはなんと速さだったのだ。
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「そうか!このゲームの真理はスピードにあったのか!いくら強くても攻撃が当たらなければ役に立たない。
多少火力はなくなったとしても、相手よりも先手を取ることの方が大切なんだ!
今のデッキはかなり気に入ってたし、最適な装備編成だけど、いっそのことすべてスピード特化のものに取り替えてみよう」
夢幻は育てに育て上げた力特化の装備をすべて捨て、全装備をスピード特化のものに変更した。
すると今までそこが限界だと思われていた対戦相手とまた対等できるようになった。
そればかりか今よりも上のランクの相手とも闘いあえる強さになっていた。
「これが真理だったんだ」
夢幻は限界だと思った先に、真理があることをこの時学んだ。
本日の教訓
■限界の先に光がある
もう限界だと思ったら、そこからあなたをさらに飛躍させる絶好のチャンス。限界に到達することで今までとは打って変わった戦略を導き出すことが出来る。
死に物狂いになって、がむしゃらにやることで新たな光が差し込むのだ。
■今までの戦略を捨てる勇気を持つ
夢幻はこれまで大好きだった戦略にすがるのではなく、いっそのこと全てを捨てた。たとえ大好きなやり方だとしても、それが通用しないのなら時には諦める勇気も必要だ。
そして、新たな戦略を取り入れれば、それがすぐ気に入ることにも気がつくだろう。
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