ある日の休日、またしても夢幻は喜び湧き立っていた。
課金ガチャを複数回行い、レアな装備・レアなキャラクターをごっそりと獲得できていたのだ。
(ゲームをあまり知らない方のためにお伝えしておくと最近のソーシャルゲームというものは、無料でプレイできる代わりにレアなキャラクターや装備を獲得するには、有料のガチャと呼ばれるものを回して獲得することがほとんど。もちろん、無課金でもガチャを回すことは出来るが、課金者に比べると、そのスピードはかなり遅い)
夢幻は奮発して課金を行い、ガチャを大量に回していた。
その甲斐あって、レアな武器・キャラクターを獲得することに成功した。
夢幻は一刻も早く博識に自慢してやろうと、連絡をした。
「博識、聞いてくれよ。昨夜、ガチャを大量に回したらさ、レアなキャラクターをごっそりと獲得することができたんだよ!
それが嬉しくてさ。まぁ。早い話が博識に自慢がしたかったんだ。羨ましいだろ?」
しかし、話を聞いた博識の顔は呆れていた。
「たしかにレアなキャラクターを獲得したことは羨ましいよ。
ただな、今回のガチャ、はっきり言って外れキャラクターしかいなかっただろ?
夢幻の話を聞いた限りでも、とても使えるキャラがいたとは思えないぞ」
夢幻は呆然としていた。
目にはうっすら涙が溜まっていた。
「だって、メダルが貯まったから何かやらなきゃと思って。。。
一刻も早く博識に追いつこうと思って。。
内容が良さそうに見えたからつい。。。」
「気持ちはわかる。周りの人がやっているのを見てると楽しそうに見えるし、自分も追いつかなきゃってついつい気持ちが焦って、背伸びしたくなるよな。
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でもな、そういうときこそ冷静にならなくてはならない。
夢幻、自分の今のデッキを見てみろ。
新しく手に入れたキャラクターを無理やり取り入れたもんだから、バランスが崩れているじゃないか。
これじゃ、ガチャをやる前のデッキの方がまだましだぞ。なんで弱くなったんだと思う?」
夢幻は半泣きになりこう答えた。
「今回のガチャのキャラクターが弱いからだろ…?さっき聞いたんだからさすがに僕でもわかるよ……」
しかし、博識の答えは夢幻を驚かせた。
「いや、実は違う。今回のキャラクターは実際そんなに弱くはない」
「えっ?」
博識は続けた。
「実は今回のキャラクターはな、使い方によってはかなり強くなる。
だが、俺や博識のとる戦略には合わないキャラクターなんだよ。このキャラクターはある特殊な戦略をとったときにのみ、効果を発揮するやつなの。
だから、俺は今回ガチャには手を出さず、メダルを貯めることにした。
つまりな、強いキャラクターだからといって、必要のないキャラクターをいくら取り揃えたところで全く価値がないということ。
資金は必要なときのみに使う。焦っていろいろやろうとしてしまうけど、これは鉄則だ」
夢幻は納得して同意を示した。
「ありがとう。次回からは必要なときにのみ資源を投入するよ」
本日の教訓
■資源配分は必要なものにのみ注力しよう
周りの友人がやっているから楽しそうにしているからという理由だけで、不必要なものに投資を行ってはいないだろうか?
もし、そうなら自分自身に自問してみよう。
それは今の自分にとって本当に必要なものだろうか?
必要ではなく楽しいからという理由だけでやっているのであれば、改めるべきかもしれない。
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