心の在り方

人生と困難と物語

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これは私が物語を作りを学んだ時に教えていただいた教訓である。昨年十月、私はある先生の元を訪ねた。物語作りのプロで私はすぐに惚れ込んだ。教えをもらっている間、一番印象に残ったのは物語でかかせないのは振り幅である。という話だ。
振り子が左の端から右の端まで大きく振れるから物語は楽しいのだという。そのため主人公にはこれでもか!と思うほど、度重なる苦難を用意し、乗り越えさせる必要がある。と。はじめのうちはそうなのかくらいにしか思っていなかった。それから私はひたすら物語作りに没頭し続けた。

教えを学んでから早いもので五ヶ月が経過した。その間、物語を作り、他作品の分析を行ってきたことでようやく先生の言っていたことがわかってきた。物語は例外なく、障害や困難が大きいほど面白い。反対に何もない平坦な道ばかり続く物語を読んでいてもつまらない。
主人公が困難な状況に追い込まれるほど、読者はどうなるのだろうと引き込まれる。また新たな事件が勃発することで、ワクワクする。解明されていなかった謎が解き明かされること、また別の謎が表面に浮き出てくることで興味をそそられる。
人はギャップに驚き、意外な展開に驚き、興奮する。驚きが多いほど、楽しいと思えるようになるのだ。早く事件が起きないかなと思うほどに。
ジェットコースターで表すとわかりやすいかもしれない。ジェットコースターが楽しいのは、各所にスリルや驚き、意外な展開などが散りばめられているから面白いのである。
あれが、ただ平坦な直線を早く走るだけでは何も面白くない。散りばめられた困難が少なかったり、規模が小さくても少ししか楽しめない。人が乗り越えられる恐怖の瀬戸際まで追い詰めるから面白いのだ。
普通の人が努力して成功した話よりも不良が更生して成功する話の方が面白いのもそのためだろう。
ビリで不良でというマイナスの左端からトップになり、いい人になったという右端に行くという大きな振り幅を主人公が走るから面白いと言える。もともと頭の良い人が少し努力して東大に入ったという話は少しも面白くない。
物語は振り幅がとても重要だ。
と、こんなことをつらつらと考え「逆境をチャンスだと思う」の次の話を考えていた時、ふと気がついた。
これは人生でも同様だと。面白い物語同様、我々の人生にもこの法則が当てはまるのではないだろうかということだ。
この物語の主人公はあなただ。あなたの人生という物語に困難な敵も強いライバルも激しい障害も何もかも起こらないとすれば、その物語は面白いものだろうか?
何も苦痛を味わわない代わりに何も幸福も興奮も得られない平坦な道だ。そんなものを見ていても自分がプレイしていてもちっとも面白くない。
あなたの人生という物語は思うようにいかず、うまくいかず、失敗して、倒れて、嫌になって、苦しくて、泣いてしまうほどの困難があるから楽しいのだ。そして、困難を乗り越えた時には成長し、幸せや喜び、充足感を感じる。
嫌だったなぁと思う内容はあなたの物語を素敵なものへと彩るライフイベントだったのである。
思い返してもらいたい。あなたが人に自分の物語を語る時、語る内容は困難なことがあったという内容であることがほとんどではないだろうか。
困難や問題が起きているほど、振り返った後、あなたの人生の物語は面白いものになっていることだろう。
・筆者作田勇次アカウント 

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